2015年5月7日木曜日

陪審裁判について

熱湯をこぼしたのは本人のせいじゃないか、それを棚に上げて高額の賠償金をせしめるなんて「だから陪審制はダメなのだ」と言わんばかりに、「彼女は自分でこぼしたのだ」と書かれたプラカードを掲げるデモ行進の模様が伝えられたりもしました。

しかし、そんな悪い側面を打ち消したり陪審制をフォローするような報道は、なかなか日本には伝えられません。アメリカで「陪審制を廃止せよ」などという政治家はほとんどいません。むしろリベラルな政治家は陪審制を高く評価しており、日本の「自称リベラル」たちは、どうもそのことをあまりご存知ないようです。

実際のところ、陪審裁判についてのニュースには、それを支持するものも沢山あるのです。例えば、くだんのハンバーガー店火傷事件ですが、こんな報道もありました。

被告となった企業は、大火傷を引き起こす危険性を十年以上前から承知し、それまでに七百人以上の人々に火傷を負わせたにもかかわらず、消費者に何も警告せず、警告しなかった理由も説明できず、老女の火傷は治療にあたった医師が手がけた火傷で最もひどいものの一つだった陪審の評決は、これらの事実を元に慎重に下された妥当な結論だった。